採用面接の際にこれまで「あなたの強みは何ですか?」と訊かれたことは、誰しも経験のあることかと思います。自己PRのために自分の「強み」を理解しておくことは非常に重要ですが、日常の業務のなかで自分の強みを活用することができれば、仕事を効率よく進めていくことができますし、また自身の自己効力感が高まることにもつながります。「強み」がある人は仕事に積極的に取り組むことが可能ですし、対人関係においても周囲の人と対等な関係を築くことができるでしょう。「強み」が思い当たらない人も、自分の好きなことや、得意なことを意識して取り組むようにすると、いずれそれが「強み」に転化していくことになるかもしれません。ここでは新たな強みを発見していくためのプロセスと、皆さんの強みの活かし方について話していきます。
まず強みを知る
自分には強みがないと思っている人や、明確にこれが強みと断言する自信のない人は、無理をせずとも人よりも成果を出しやすい領域や、時間を忘れてもついつい行ってしまうことなどを振り返ると、強みがより明確になります。辛さや苦痛を感じず時間を忘れて没頭できる物事は、あなた自身にとっての得意領域や強みになる可能性が高いです。また自分のことをよくわかってくれている周囲の人に直接意見を聞き、客観的に自分自身のことを述べてもらうことも、強みを知るきっかけになるかもしれません。
自分の強みを知ることができたら、意識してその強みを日常の中で活かしていけるように率先して行ってみることです。積極的に強みを生活の中で取り入れていくことで、自分の強みを強化していくことが可能でしょう。
強みを活かす
ではどのように強みを活かしていくことができるのでしょうか。自身の強みが理解できたあとは、現実的にその領域の行動を増やしていくことが大切です。自分が集中できている時間や、状態を思い出してみましょう。その時に実際に感じていた、身体感覚を思い浮かべながら物事に取り組むことも役立ちます。また強みが発揮できたと思った後に、効果があったことや、うまくいった点について分析してみることも、その後の自信を深めることにつながります。また強みを活かすためには、自身の弱みを封じ込むことにも意識をしてみることが大切です。うまくいかないことや、結果がでないことにとらわれることを止め、それに割く頻度を減らしていくことです。そのようなサイクルを繰り返して行っていくことで、強みは一層強化されていくことになるでしょう。
新たな強みを発掘する
どの人もなにがしかの強みは持っているわけですが、これまで気付かなかった強みを発見することで、自分への自信がさらに深まるかもしれません。自分が苦手とすることや、不得意なことについてなぜそのように感じるのかを再考してみましょう。苦手意識を持つ時に、私たちがついつい陥りやすいことは思い込んでしまうことです。物事に対しての思い込み、考え方のとらわれをなくしていけば、苦手意識がなくなるかもしれません。思い込みをなくすことで、物事に柔軟に取り組むことができるようになり、自身が潜在的に持っている強みは、より一層表に出てきやすくなるでしょう。[:]