特に職場などで問題になりやすい、「新型うつ病」について従来のうつ病と比較しながら、ざっくりとご説明していきたいと思います。
従来のうつ病とは?
一般的にうつ病と言われる疾患や、うつ状態と言われる症状は、ご存知の通り過度なストレスが原因に引き起こされます。
普通の疲労感やショックな出来事があっても本来は時間とともに回復しますが、普通のスピードでは回復できないほどのダメージを追っているような状態です。
うつ病の主な症状
・気持ちが落ち込む
・悲しい気持ちになる
・やる気が出ない
・趣味を楽しめない
・無力感
・集中力の低下
・身体症状(頭痛、食欲不振、だるさなどなど…)
新型うつ病とは?
まず「新型」というのは俗称です。
医学上の分類では「非定型」うつ病と言います。その非定型な=従来型に当てはまらないうつ病がここ20年ほど徐々に増え続けているため、「新型」として注目されるようになりました。
新型うつ病の症状は?
病院で医師が診察をすると、従来のうつ病と同じように「2週間以上の抑うつ状態、無気力」などを訴えます。しかし、その一方で下記のような違いがあります。
これはあくまでも“傾向”の話です。定型化が難しいのが新型うつ病であることを忘れないでください。
どんな人が新型うつ病になるの?
これもいろいろな研究者が従来型うつ病と比較しながら傾向を探っていますが、はっきりとした答えは出ていません。
以下の表は「こういう主張をしている研究者もいる」くらいの参考として考えてください。
かなり元々の性格や価値観の違いがあることが分かりますね。
再三になりますが、「20代でうつ病になったから新型」とか「もともと自己中でうつ病になったから新型」などの断片的な情報から判断できるものではありませんので、その点に留意してください。
新型うつ病は治療できるの?
まずは治療前後の違いを表にまとめました。
かなり違う事が分かりますよね。
そして新型うつ病の治療の難しさもお分かりになると思います。実際に、従来型のうつに関しては、エビデンスのある心理療法(≒カウンセリング)がありますが、新型にはありません。
これからの研究に期待したいこところです。